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痛みを斬る

症例1中村俊男さん(32)=電機メーカーの営業マン(仮名)

スポーツマンがある朝、腰に激痛!

中村さんが私のクリニックに訪ねてきたのは、2005年6月でした。彼の痛みは、突然でした。朝起きて会社に行こうとしたときに、腰に激痛が走りました。腰痛を伴いながら、右の足が激しく痛み、まったく動けない状態になりました。
自分で起き上がることができなくなり、洗面所で腰を前屈みにすると激痛が走り、顔洗うこともできません。
まずレントゲンを撮って、腰の様子と骨の具合などを診ます。彼の椎間板ヘルニアは、レントゲンに写らないほど微妙で、4番と5番の椎間板が狭いかな、という程度しかレントゲンでは判りません。しかし症状を聞いただけで、椎間板ヘルニアだということが判ります。というのは、椎間板ヘルニアの特徴は、前屈みができないからです。
「座って下さい」
看護師が声をかけると、
「勘弁してください。痛くて座れません」
と涙さえ浮かべていました。

レントゲンの後に、サーモグラフを撮ってみますと、血行が悪いため足が完全に冷え切って循環障害を起こしていました。神経ブロックをするしかありません。横になってもらい、体をかがめてもらい、注射を打ちました。
前触れはありました椎間板が圧迫を受けていたので、「腰が少し変だな・・」という違和感があったようです。中村さんは野球が大好きなスポーツマンだったために体力に自信があり、「筋肉トレーニングでもすればよくなるだろう」と考えていたようです。彼のようなスポーツマンが、突然椎間板ヘルニアに襲われることが多いのです。
神経ブロックをしてから1時間後には、自分で起きられるようになり、立って歩けるようになりました。足を引きずりながらも待合室にまで自分で歩き、会計を済ませて帰りました。

翌日来た時には、まだ痛みが残っていたようですが、それでもリハビリができるほど回復していました。その後中村さんには、週に2回の神経ブロック治療を3週続けました。
中村さんのリハビリは、腰の牽引と※SSPという電気の低周波による治療器具で行いました。これは、表面上の刺激治療になります。SSPは私の恩師の大阪医科大学の兵頭正義教授が開発をしました。今までは、鍼を刺して電気を流す治療を行っていましたが、これと同じ効果がある治療法はないかという研究模索の中で、開発したのがSSPという針をささない低周波治療器でした。

私は兵頭先生の教えを乞う弟子でした。大阪医大では、西洋医学、東洋医学を合体した治療が進んでいましたので、率先して研究を重ねていた兵頭教授のもとに、ヨーロッパをはじめ、アメリカなど世界の国からの研究者で溢れていました。
人によっては鍼を刺す鍼治療を怖がる人がいますが、この器具は鍼を刺さないで同じような効果があるために、飛躍的に広まりました。
ただあくまで表面上の治療のため、鍼と同じ効果を求めるのは難しいようです。やはり刺す鍼には勝てません。この器具は開発されてから、すでに30年以上も経過していて、整形外科や整骨院にはほとんど普及している器具となりました。

中村さんは翌日にはリハビリだけを受けて、鎮痛剤と、湿布、血行が良くなる薬が入っている軟膏(ジェル)痛み止めを渡しました。2日目、3日目になると痛みが半減して、4日目には自分で運転して来られるまで回復しました。

中村さんはなぜ突然痛みが発生したのでしょうか。もともと椎間板は圧迫されていたのですが、じわじわと圧迫が強くなり、何らかの拍子で痛みが爆発してしまってわけです。マグマが溜まり、その圧力で火山が噴火するのと同じような状態でした。
4日目になって改めて神経ブロックをしました。すると痛みがさらに半減して、7割程の痛みが取れていました。ここでMRIを撮ってみますと、腰椎の4番、5番の間にヘルニアがありました。

ヘルニアになる人はいろいろな原因があります。スポーツのやり過ぎとか、運動不足などが考えられますが、簡単に言えば、腹筋、背筋の筋肉が落ちてしまったのが最大の原因です。要するに、体の重みに耐えられなくなり、腰を支える力がなくなってしまった、と考えればいいでしょう。腹筋、背筋が落ちてきたために、椎間板が飛び出てしまうのです。
ですから、激しいスポーツをしていたスポーツ選手が、1年間スポーツをしなくなりますと、筋肉が一気に落ちてしまい、椎間板ヘルニアになるケースが多いようです。ヘルニア防止には、腹筋、背筋を鍛えて、適度な運動が必要です。体力が衰えたときに、椎間板ヘルニアになるケースが多いのです。基礎体力が重要なのです

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