ご予約 TEL:03-6262-1351 (ペインクリニック・美容皮膚科)

※ご予約随時承っております。

痛みを斬る

膝の痛み

症例11渡辺利夫さん(70)=無職(仮名)

10年間で20カ所以上の病院を駆け回る
2005年の秋のことですが、膝の痛みで苦しんでいる渡辺さんが来院しました。渡辺さんは10年間で20ケ所以上の病院を駆け回ったそうですが、それでも痛みは取れなかった実に気の毒な患者さんでした。

膝が痛いという患者さんは「変形性関節症」というのが正式な名前です。簡単に言いますと関節炎です。関節という場所は、軟骨でできているために、長い間使っていれば、軟骨が擦り減ったり、変形したりしてしまうわけです。関節炎の炎症とは膝のお皿の内側にある軟骨が減ったり尖ったりすると、その場所が炎症を起こすことが多く、炎症がひどくなると水が溜まり、神経を刺激して激痛が走ることもあります。

関節の中には関節液が入っていて、車でいえばオイルに当たります。炎症がひどくなるとこの関節液がオーバーフローして溜まってしまいます。これが俗に言う「水が溜まる」という症状で、炎症のために関節液がどんどん出てきて、たまってしまうわけです。この現象を医学的には「関節水腫」といい、この関節液が溜まると膝が腫れてきて痛みが激しくなり、膝が曲がりなくなります。ここで注射をして「水を抜く」治療が行われて、適切なオイルの量に調整するわけです。しかしまったく症状が改善されないときは、整形外科で手術をします。

渡辺さんの場合、今まで通った病院は膝の患部を温める治療をしています。本来は冷やさなければいけないのに逆の治療をしているのですから、炎症がさらに激しくなり、良くなるはずがありません。炎症があるときには、冷やすのが原則です。大学病院を含めてすべて逆治療でしたので、これでは治るはずがありません。

また、膝を動かすように指導していますので、これでは悪化して痛くしているのと同じです。「動かさないと膝が固まってしまう」というのですが、痛い膝を動かせばさらに悪化して痛くなります。

渡辺さんは、家の中を這って生活していました。膝にタコができていたのですが、最近は歩けるようになりました。動けば水が溜まるので、できるだけ動かないように指導しました。最初は2、3日で50ccほどの水が溜り、膝はパンパンに腫れていました。リハビリで暖めろと、指導されていたため、歩くことができなくなり、立つこともできずに逆に悪化して、気の毒そのものでした。

まず溜まっていた黄色い水を抜いて、薬を膝に入れて痛みを取る。まず痛みを取らないと次の治療に進めないのです。

冷やす治療を始めた渡辺さんは、1週間後に効果が出始めて、1ヶ月後には歩けるようになりました。同時に神経ブロックを行っていた渡辺さんの膝は、見違えるように良くなりました。渡辺さんの症状は、実は横綱どころか、前頭程度でした。

小林ペインクリニックTOPへ戻る

Copyright © Kobayashi Pain Clinic Tokyo All Rights Reserved.

tel

MENU